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【Story3】「自分の大切なものをすべて失う」という体験


こんにちは。田島です。

この記事は『私が自分の心のコンパスに出会うまで、そして出会った後の物語』を、複数回にわけて綴っているシリーズ記事です。

*他のStory記事に興味がある方はこちら
 
 

天職に出会った!!
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Story2の続きで、今回は入社した会社でのストーリーです。

自分が最もやりたいことで、新卒から『天職に出会った!俺、やるな!!』とものすごくテンションが上がってスタートした新社会人生活。

私の仕事は「会社が運営するビジネススクール」の新規営業と、その受講生さんの個別フォローをする教育担当でした。

お客さんは基本私よりも年上の方ばかりだったこともあり「教育する側として、相手になめられたらダメだ!」という気持ちが強く、年齢を上に魅せるためにジェルをつけたり、姿勢を正したり、話し方をゆっくりしたりと、自分のことをかなり大きくみせることに必死でした。

その当時の写真が、こちらです(笑)
 

会社主催のNEW YEARS PARTYの写真
 

そして教育業界には珍しい「完全歩合制(成果がでないと給与ゼロ)」の環境で、今思えば新卒でよくそんなリスクのある環境へ飛びこんだなと思います。笑

ただ私は元々「受講生」の立場からお世話になっており、『サービスの魅力』も『成長の実感』も感じていたことが大きく、今度は『自分のような成長や感動体験を与えられる側になるんだ!』という想いが強く、そこまで深く考えていなかった気がします。

(ちなみに、両親からは猛反対をされました)
(ですがその猛反対を押しきって入社へ)



そんな環境でしたが、入社後は仕事にもやりがいを感じ、順調に新規のお客さんも増え、給与も新社会人ながら「月収40〜60万円」ほどいただいていました。
このまま順調にいくと思っていたら、なかなかうまくはいきませんね(笑)

入社して半年が経ったころ、【1ヶ月で、7名の退会者がでる】という前代未聞のトラブルを起こしてしまったのでした。

天国と地獄を、1度に体験するとは
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

この出来事をきっかけに変化したのは、上司の態度。

成果を出していたときは何も言わなかったのに、こうしてトラブルを起こして成果が出なくなった途端に心が痛むような言葉とともに、ときに手をあげられることもありました。
周りの先輩や同僚からもどこか哀れみの視線で、言葉にできない辛さがずっとありました。


上司の反応があまりに恐くて、あれだけやりがいを持っていた仕事も「目の前の人の成長」よりも【いかに自分が失敗しないか/怒られないか】ということを優先している自分になり、どんどん心と行動がチグハグなっていきました。
いつしかお客さんに対しても伝えたいことを伝えられなくなってしまっていた。

ただそれでも「もっと頑張らなくちゃ!」と自分を奮い立たせて、365日363日休みなくずっと働いていたものの、どれだけ頑張っても新規のお客さんの契約がとれず、気づけば月収40〜60万円⇨月収2〜4万円になり、それが半年間以上も続いた

お客様先への移動費も全て実費だったので、あっという間に貯金は底をついた。
(ときには家に帰る余力がなくて、漫画喫茶で寝泊まりしていた)


「そんなに苦しいなら辞めればよかったのに」
そんな言葉を後から色んな人に言われましたが、それでも当時の私は会社というよりも、「自分からお客さんに一緒に成功しようと誓ったのに、その約束を自分が破るわけにはいかない!」という想いから辞めることができず、気づけば100万円近くの借金を抱えていました。

もちろんそんな働き方をしていたので仕事以外の家族や友だちと会うこともなくなり、反発を押しきって就職したこともあって両親に頼ることもできませんでした。

 
 

そうしてどんどん自分の居場所はなくなり、唯一の居場所が会社なのに、その会社の居心地は最悪。

会社に足を運ぶのも辛くなり、今振り返ると退職3ヶ月前くらいからの生活は、かなりおかしかったですね。

朝はギリギリまで布団から抜け出せず、ボサボサの頭と身なりで家を飛び出し、会社の最寄駅のトイレで髪をセットして、朝礼1分前に出社する感じ。



「天職だ!」と誇らしげに思っていた自分はどこへやら。
好きだった仕事がどんどん「やらなくちゃ」になり、むしろ好きか嫌いかもわからなくなっていました。
 


 

そんな生活が1年ほど続くと、さすがに限界が。

会社に行こうと思って起きようと思ったら、体が動かない。
どんなに脳から「動け」と指令を出しても、まったく体が動かなくて「!!?」と内心混乱しました。

「あっ、このままいったら何かが壊れる……」とすぐに感じ、そこで初めて命の危機感も感じて、そのままその朝に会社へ電話をかけ「やめたいです」と伝えた。

(この電話をするまでに恐くて、1時間もかかりました)

(色々と言われるかと思ったら、驚くほどスムーズに辞めることができた。そんな会社とのやりとりに「この1年半はなんだったんだろう」と虚しくなったなぁ…)

 

会社を辞めてから、私の手元に残ったのは、【大量の時間】【100万円の借金】だけでした。

心身の健康は失い、身近な人との関係は破綻していて、仕事も失い、貯金もなく、夢も自信も目的も、当時大切だと思っていたものをすべて失っていたのでした。

すべてを失い、みえたもの
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お金もなかったのでしぶしぶ実家に戻ったその日に、母親の口からは「やっぱりこうなると思っていた。だからやめろって言ったのに。」という言葉がとんできたのでした。

なんかもう自分の居場所がどこにも感じられず、正直何度も「消えてなくなりたい…」と思っていました。

(色々と言うものの、それでもずっと家にいて支えてくれた両親の愛を後々気づきましたが)


この経験は、私に2つの教訓を教えてくれました。


①どれだけ自分の気持ちを押しこめて、自分の舵を自分で手放してしまったこと

②力や恐怖で人は動くかもしれないけど、どんどん「自分」ではなくなり、想像(創造)力を奪っていくこと




このときのどん底の経験が、後に『その人が、その人らしさを発揮できるために、何が大事なんだろう?』ということが自分のテーマとなりました。

Story4につづく


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